大阪の外周で京都~奈良~和歌山を環状に結ぶ幹線道路・京奈和自動車道のうち、奈良市街地を突っ切る最難関区間がいよいよ本格着工します。

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京奈和道と新名神

京奈和道では現在、木津IC~郡山下ツ道JCT(大和北道路とも呼ばれる区間)と橿原北IC~橿原高田IC(大和御所道路とも呼ばれる区間の一部)の2区間で建設事業が進行しています。この2区間が開通すると、京都府城陽IC市から和歌山県和歌山市まで繋がった一本の道路が完成します。
さらに、城陽では今後の日本の新たな背骨となる国土軸・新名神に直結するため、沿線の将来にとって命綱となる道路です。

大和北道路

概要

大和北道路は京都府南端の木津ICから、西名阪道と繋がる郡山下ツ道JCTまでの区間です。京都側からここまでが有料区間となる予定で、郡山下ツ道から南は無料区間です。

外部リンク

大和北道路|国土交通省近畿地方整備局 奈良国道事務所
https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/jigyou/kaichiku/yamatokita.html
奈良国道|大和北道路
https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/yamatokita/

大和北道路は奈良の中心市街地を地下トンネルで通り抜けます。その南寄りに誕生する奈良IC(仮称)が中心市街地の最寄りとなり、アクセス向上が期待されます。

(仮称)奈良インターチェンジ周辺まちづくり計画基本構想

その奈良ICとセットで、JR大和路線の奈良~郡山間に通称「八条新駅」と呼ばれる新駅を設けることになっています。高速道路と新駅の誕生という大きなインパクトをまちづくりに活かすため、2017年6月に奈良市と奈良県が共同で「奈良市八条・大安寺周辺地区まちづくり基本構想」を策定しました。

また、構想をより具体的に落とし込んだ計画として、2022年4月に「奈良市八条・大安寺周辺地区まちづくり基本計画(案)」を公表しています。市民の声を受けて計画案に修正を加えた後に正式な計画となる予定です。

外部リンク

八条・大安寺周辺地区まちづくり基本構想について – 奈良市ホームページ
https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/163/65688.html
【意見募集結果】奈良市八条・大安寺周辺地区まちづくり基本計画(案) – 奈良市ホームページ
https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/163/141074.html

さらに、この奈良IC・八条新駅周辺はリニア中央新幹線の新駅候補地の1つとされており、実現すればこのエリアが文句なしに奈良の新たな玄関口となります。JR東海がどのような判断を下すのか注目されるところです。

最新の進捗状況(2023年3月)

大和郡山市内では大和北道路の高架を通すため、奈良市内より先行して国道24号の拡幅事業が始まっています。イオンモール大和郡山から南に徒歩数分、下三橋町交差点のさらに南側で2023年3月16日に車線切り替えが実施され、ついに本格着工の火蓋が切られました。次の写真は、付近の陸橋から南を向いて撮影したものです。

下三橋町
2023年3月24日撮影

上下線の間に生まれた空間に大和北道路の橋桁が建設されることになります。上の写真とは逆になりますが、陸橋から北を向いた完成予想図が公開されています。

完成予想図
出典:奈良国道事務所ウェブサイト

大和御所道路(橿原北~橿原高田)

郡山下ツ道JCTから五條北ICまでの区間が大和御所道路と呼ばれます。そのうち現在未開通となっているのは橿原北IC~橿原高田IC間ですが、大和北道路よりも工事が進んでおり、既に橋桁が架かりはじめている箇所もあります。

外部リンク

大和御所道路|国土交通省近畿地方整備局 奈良国道事務所
https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/jigyou/kaichiku/yamatogose.html

橿原高田ICのすぐ北側には橿原JCT(仮称)が新設され、一度地上に降りなくても大和高田バイパス・南阪奈道を経由して大阪方面と行き来できるようになります。未開通区間の本線に先行して、この橿原JCTが2026年春に部分開通する予定です。

外部リンク

国道24号大和御所道路 (仮称)橿原JCT大阪方面接続ランプ 令和8年春開通予定 ~奈良県における「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム」を公表します~ | 国土交通省近畿地方整備局 奈良国道事務所
https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/news/press/2021/20210427-1.html