現在、名神高速道路の終点は阪神高速3号神戸線と連絡する西宮ICとなっていますが、これを海側に延伸して阪神高速5号湾岸線とも西宮浜ランプ付近で連絡できるようにする計画です。

マップ左上のアイコンからメニューを開くことができます。必要に応じてレイヤーを切り替えるなどご活用ください。

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現在は湾岸線が名神と繋がっていないため、阪神間の臨海部にある工場や倉庫を出発したトラックが名神に乗って京都方面へ向かうには、まず湾岸線ではなく神戸線まで出るしかありません。これが神戸線の渋滞に拍車を掛けています。

国土交通省によると、都市高速道路における渋滞ワーストランキング(2015年)はなんと全国1位が神戸線の西行き、全国2位が神戸線の東行きとなっており、しかも3位以下を大きく引き離しています。実際、関西在住の方ならラジオ等の渋滞情報で神戸線の名前はお馴染みでしょう。渋滞緩和が急務です。

外部リンク

道路:渋滞ワーストランキング – 国土交通省
https://www1.mlit.go.jp/road/ir/ir-data/congestion-loss-time/highway_traffic_congestion_27.html

渋滞ワーストランキング
出典:国土交通省ウェブサイト

事業化決定

名神湾岸連絡線は2012年度から国土交通省で調査が始まり、2021年に正式に事業化が発表されました。現在は測量作業中であり、開通時期は現時点では未定です。

外部リンク
名神湾岸連絡線の概要図
出典:兵庫国道事務所ウェブサイト

わずか3キロ足らず(正確には2.7キロ)の区間ではありますが、用地の買収に加えて船が通れる高さの橋を架ける必要があり、総事業費は1050億円が見込まれています。開通時点では片道1車線での整備が予定されていますが、上図を見ると拡幅に備えて路肩や中央分離帯が広く取られていることがわかります。

上記の兵庫国道事務所のウェブサイトでは、2021年に実施された住民説明会の配布資料として名神湾岸連絡線の模型の写真が公開されています。興味がある方は見てみましょう。

西宮浜ランプ
出典:兵庫国道事務所ウェブサイト

開通の影響

名神湾岸連絡線に加えて湾岸線延伸が完成することにより、神戸線の渋滞は大きく緩和されることが見込まれます。

このルートは物流だけでなく、2030年をめどに国際便の就航が決まった神戸空港へのアクセスにとってもメインルートになり、非常に重要な役割を果たすでしょう。